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日本整形外科学会 働き方改革委員会 担当理事
原 仁美(令和7・8年度)
このたび、日本整形外科学会 働き方改革委員会の担当理事を拝命いたしました原仁美です。
2024年4月に医師の働き方改革が本格施行され、整形外科の現場でも多様な取り組みが始まっています。制度開始から1年が経過した今、制度の定着とともに、実効性ある運用や、各施設・各医師の実情に即した柔軟な制度設計が、より一層求められる段階に入ってまいりました。
このような節目に委員会を担うこととなり、制度の運用が問われる今こそ、学会として果たすべき役割について深く考える必要があると感じています。委員長の中島祐子先生をはじめ、委員・アドバイザーの先生方と緊密に連携しながら、会員の皆様の声に丁寧に耳を傾け、整形外科医が安心して専門性を発揮できる環境づくりを目指して、活動を進めてまいります。
これまで委員会では、法施行に向けた準備の一環として、会員個人および教育研修施設を対象に複数のアンケート調査を実施し、労働時間管理の実態や、タスクシフティング、特定行為看護師の活用状況などを可視化してきました。調査結果からは、施設ごとに取り組みの進捗にばらつきがあること、そして現場に即した支援と情報提供が不可欠であることが明らかになっています。
また制度施行後は、労働時間や健康管理といった「数値的な基準」と、医師としての「やりがい」や「使命感」との両立に苦慮する現場の声も寄せられています。これは医療の質や専門性の維持にも関わる、非常に重要な課題であり、制度面・文化面の両側からの取り組みが求められます。
世代やライフステージを問わず、誰もがキャリアを継続できる環境を整えることは、整形外科医療の質を高め、将来の人材確保や地域医療の持続にもつながる極めて重要なテーマです。現在、2万7千人を超える会員一人ひとりが、自身の人生設計に即した働き方を主体的に選択できるよう、委員会としても柔軟かつ現実的な支援を継続してまいります。
働き方改革は、単なる「時間管理」にとどまらず、「医師が誇りとやりがいを持ち続けられる環境を整える」ための第一歩です。引き続き、会員の皆様のご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。